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コブやモーグルについて思ったことをダラダラとつづっています。
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今回は、シーズン別に積雪量と雪質について、主にコブを滑る視点から考えてみたいと思います。
 

※以下、首都圏からスキーに行く観点からの内容になります。東北北部や、北海道等では当てはまりません。
 

◆11月
人工雪と言っていいのかな? 一般的な水をスプレーのように噴射して作る人工雪とは異なりますが、砕いた細かい氷を斜面にまいたスキー場がオープンします。
Yeti、軽井沢プリンスホテル等のスキー場です。

コースの端をモーグラーさんたちが申し合わせたように繰り返し滑って、お昼頃にコブのラインらしきものができることが、たまにあります。

でも、この時期に期待できるゲレンデは、フラットでシーズン初めの足慣らし程度と考えた方が良いと思います。
滑りごたえがなく、不完全燃焼になってしまうことが多いので、私はあまりこの時期にはスキーに行きませんが、小春日和の日にスキーができることに感謝すべきなのかもしれませんね。
 
 

12月前半
ようやく寒波が押し寄せて、待ちに待った初の積雪。
スキー場が、ポツポツとオープンし始め、スキーヤーが一番ワクワクする時期です。

ですが、1回に降った新雪が 50cm あったとしても、圧雪車で押し固めれば 15センチにも満たない雪の量です。
コブができる前に斜面の土が見えてきてしまい、スキーにキズをつけてしまう恐れがあります。

この時期は、はやる気持ちを抑えてスキーに行くのはガマンしたほうが良いと思います。
モーグラーとしては、シーズンインを少し遅くして、そのぶん春は雪がなくなるまでしつこく滑るほうがイイと思います。
 
 


12月後半
第2、第3の大きな寒波が押し寄せます。
第1の寒波による雪が、圧雪車やスキーで押し固められて凍り、下地がしっかりできた上に積もった雪なので、地面が出てきてしまう心配は少なくなります。
ここで、ようやく遅いシーズンインです。
運が良ければ、初すべりでコブやパウダーを滑れます。
 
 
◆1月前半
ほとんどのスキー場はオープンしていますが、まだ積雪は十分とは言えないことが多いです。
特にコブ斜面は、コブの溝のところに土が出てきてしまうことが良くあります。
 
積雪情報を調べて、コブ斜面が滑れそうなスキー場をチョイスしますが、この積雪情報で2つ注意すべき点があります。
 
まず1つめは、「大きなスキー場」。
標高差のある大きなスキー場の場合、積雪情報に明記されている雪の量は、たいていスキー場のトップの一番雪が積もっている部分の積雪です。
そのため、ボトムの部分には少ししか雪が積もっていないことがあります。
ですので、大きなスキー場の積雪情報は、3割ほど少なく見積もったくらいがちょうどいいと思います。
 
2つめは、「人工雪のスキー場」です。
人工雪のスキー場の積雪量は、人工雪を一番多く作ったコースの積雪量を表示しています。
そのため、スキー場のメインとなるコースには雪が十分にあるけど、コブ斜面にはそれほど雪が無いなんてこともあります。
 
 

1月後半
一年で最も寒い時期ですが、一番雪質が良く、スキーが楽しい時期です。
各スキー場のモーグルバーンも続々オープンし、大雪が降ればパウダーを楽しめます。
 
この時期、スキー場の気温は 0度を上回ることはほとんどありません。
そのため、雪が溶けることがありません。
そして、溶けないということは凍ることもありません。
ハードパックされた斜面でも、凍っていないので、エッジはずれずに、しっかりと雪を噛みます。
その上、滑走性もGood。
スキーがうまくなったような錯覚をしてしまうのがこの時期です。
 
 

2月前半
まだまだ冬まっただ中ですが、時おり春先のように暖かくなる日があります。
これを境に、スキー場のバーンの状態が一変します

暖かい日に溶けた雪が夜に凍って、カチンカチンのアイスバーンのできあがり。
特に凍ったコブ斜面には苦労します。
再びの寒波で乾燥した雪が降っても、すぐにその下のアイスバーンが出てきてしまいます。
自分の実力の無さを痛感する時期です。
 
 

2月後半
積雪量が一年で一番多くなる時期ですが、気温がわずかに上がり始めて、少しずつ春の訪れを感じます。
暖かい日はコブ斜面の表面が少し溶けて柔らかくなり、直線的にラインコブを攻められるようになります。

いっぽう、寒い日は溶けた雪が凍ります。
前日が暖かかった場合は、縦の直線的なラインコブが固く凍るので、スピードコントロールが難しくなります。
こんな時は無理せずに、温度が上がるお昼前後からコブ斜面を滑ることをおすすめします。
 
春一番の強風が吹いて、リフトが運休することがあるので、スキーに行く前に、スキー & スノボー - ウェザーニュースで、念のため風速も確認しておきましょう。
 
 


3月前半
都会では花粉が猛烈に飛び交う季節です。
花粉から逃げるため」と、家族にはもっともらしい理由を言って、スキー場に向かいます。
だいぶ暖かくなり、本格的に春スキーの季節到来です。
 
3月の初旬の季節外れの暖かい日、特に雨が降ったときなど雪が急に溶けて非常に滑りにくくなることがあります。
溶けた雪が固まるとザラメ雪になりますが、その一歩手前の溶けた状態は、俗に言う「くされ雪」です。
セメントのようなベットリとした湿った雪で、スキーの滑走性が極端に悪くなります。
スキーが滑らないのと、ベットリした雪質で、けっこう滑りにくい雪質だと思います。
 
くされ雪が凍ると、雪は小さな氷の粒状になります。これがザラメ雪で、わりと滑りやすい雪質です。
コブ斜面の雪もだいぶゆるみ、暖かい気温の中、楽しく滑れる季節です。
 
 
 
◆3月後半
積雪量の少ないスキー場はクローズになってしまい、スキーヤーとしては少しさみしい時期です。

お昼になると雪が溶けてグチャグチャになり、一般のスキーヤーは午前中だけ滑って、お昼には帰ってしまうことが多くなります。
でも、コブ斜面は雪がグチャグチャでも楽しく滑れるので、モーグラーは夕方まで滑ります。
 
午前中だけ滑って帰ってしまう一般スキーヤーが多いので、駐車場のゲレンデに近い一等地がお昼過ぎに空いていたりします。
そのため、午後から出陣のモーグラーが、ゲレンデから最短距離の駐車場に車を止めることができるようになります。
 

春分の日の週末を過ぎると、残雪スキーの季節になり、ほとんどのスキー場のリフト券が割引になります。
スキーバカ以外は、春分の日の週末でだいたいそのシーズンのスキーは終了です。
そのおかげで、スキー場は空いていて、普段混んでいて避けてた人気スキー場にも行きやすくなります。
道路に雪がなくなるので、高速のインターから遠い高畑志賀などのスキー場にも行きやすくなります。
 
 
◆4月前半
「まだスキーやってるの?」と、周りの人にあきれられる季節です。
気にせずスキーに行きましょう。
 
雪があって、良いコブがあるスキー場となると、かなり限られてきます。
 
雪がグチャグチャなので、すぐにコブが深くなり、コブから受ける衝撃が強くなります。
昼過ぎには、ももがプルプル痙攣しちゃうことも。
 
整地はグチャグチャの雪質で滑りにくくなるので、基礎スキーヤーもコブ斜面に集まり、整地はガラガラなのに、コブ斜面だけが混雑していることが多くなります。
 
ふだんはコブができないような緩斜面にもコブができて、コブ初心者がコブに慣れるには良い季節だと思います。
 
急斜面でも、接雪を無視したドスンドスン滑りで滑れてしまうので、スキーのトップの先落としが苦手な、なんちゃってモーグラーでもコブを直線的に滑れることがあります。
 

◆4月後半
かぐら天神平奥只見丸山など、残雪期にしか行かないようなスキー場しかチョイスがなくなります。
 
下界は春まっただ中。
ここまで暖かくなると、スキーに行くモチベーションが明らかに下がりがちになります。
整地を滑るには厳しい雪質ですが、コブならまだまだ滑れます。がんばりましょう。
 
スキー場の周辺の雪が溶けた下から、フキノトウがたくさん採れます。
(おいおい、山菜狩りしてないでスキーしようよ!)
フキノトウの苦味でスキーシーズンの終わりを感じ、感傷にひたってしまいます。
でも、毎晩フキミソばかりだと、いいかげん飽きてきます。
 
この時期になると、釣りやハイキング、温泉などのスキー以外のレジャーと、スキーを組み合わせた旅行が、気軽にできるようになります。
車中泊も、かなり楽になります。
 
 

5月前半
「まだスキーできるの?」と、周りの人にビックリされます。
スタッドレスをノーマルタイヤに変えても良い季節です。(これで多少燃費アップ)
 
オープンしているスキー場が限られているので、ゴールデンウィークのスキー場は結構混雑します。
でも、ゴールデンウィークの他の観光地はもっと混んでます。
迷わずスキーに行きましょう。
 
この時期の雪質になると、細身のモーグル用の板だと雪に潜ってしまって滑りづらくなります。(これが本当のもーぐるスキー)
ちょっと太目のセミファットくらいの板の方が、凡庸性があって使いやすいと思います。
 
 

5月以降
初夏の時期、月山、乗鞍の雪渓などでまだ滑れますが、気軽に日帰りで行ける距離ではなくなります。
 
お金と時間があれば、ニュージーランドもあります。
私は行けないので、私の分まで楽しんできてください。
 
 

おわり

◆目次はこちら








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目次
INDEX

下の各項目からもご覧いただけます
コブの滑り方
■ 脚は少し曲げておく
■ 目線は重要
■ かかと加重を重視
■ スタンスと前後差
■ 基礎スキーヤーがモーグル的に滑るには
■ 吸収動作を長くキープ
■ モーグルのストックワーク (1)
■ モーグルのストックワーク (2)
■ モーグルのストックワーク (3)
■ スイッチバック
■ 背筋を伸ばす
■ 秘技!! スライド&ジャンプ
■ 吸収動作が必要なわけ
■ 吸収動作によるスピードアップ
■ 1つの動作で吸収と先落としをする
■ 吸収はヒザを意識する
■ 吸収動作による前後のバランスの調整
■ 吸収を行わない滑り方
■ 肩の逆ローテーション
■ ダブルストック
■ 縦の溝コブで減速
■ コブの溝でスキーをたわませる
■スキーの先落としと関節の動き
■吸収と伸ばしのタイミング
■ 足首の角度とポジションの関係
■ 左右非対称のコブとスライド
■ レベルによるストックワークの違い
■ スキーの先落しの角度とスピードコントロール
■ 静かなストックワーク
■ ボール状の凹みを通るライン
■ 外側の肩を下げる動きについて
■ スキーの縦の動きと練習について
■ コブ初心者 (1) どこを通る?
■ コブ初心者 (2) フォールライン方向にずらす
■ コブ初心者 (3) 上体をフォールライン方向にキープ
■ コブ初心者 (4) 脚のかまえ
■ コブ初心者 (5) それではコブを滑ってみよう・前編
■ コブ初心者 (6) それではコブを滑ってみよう・後編
■ コブ初心者 (7) スキー板と練習するコブ斜面
■ 春の巨大コブを省エネで滑る方法
■ 滑り方によって変化する谷回りと山回り
■ コブ中級者への道 (1) プロペラと逆ひねり
■ コブでおじぎを防ぐには
■ コブ中級者への道 (2) スライドする方向を変える
■ コブ中級者への道 (3) コブでスキーが開いちゃう
■ 上体を前に移動させる
■ コブ頂点のポジション
■ 基本ポジション
■ コブの滑り方で変わる前傾角度
■ 腰と下っ腹の意識
■ 先落としにトライしてみよう Part 1
■ 先落としにトライしてみよう Part 2
■ コブの衝撃に強いポジション Part 1
■ コブの衝撃に強いポジション Part 2
■ 腕の構え
■ コブで動きを止めない滑り Part1
■ コブで動きを止めない滑り Part2
■ ストックワークと腕の動き
■ コブに乗り上げていくところの脚の動き
■ コブを片足で滑ってみる
■ 重心とスキーの回転
■ パウダーとコブの共通点 Part 1
■ パウダーとコブの共通点 Part 2
■ スキーのたわみでコブから受ける衝撃をやわらげる
■ 負の連鎖 Part 1
■ 負の連鎖 Part 2
■ 負の連鎖 Part 3
■ 負の連鎖 Part 4
■ テールジャンプ Part 1
■ テールジャンプ Part 2
■ テールジャンプ Part 3
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