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コブやモーグルについて思ったことをダラダラとつづっています。



このところのこのブログの記事では、「コブ滑走時のポジション」というわりと重い感じの内容が続いたので、ちょっと食傷気味に感じられたのではないでしょうか。
なので、ここらでちょっと力を抜いて、コブを滑るときの「腕の構え」というわりと軽めのトピックについて思いつくままに書いてみようと思います。

「腕の構え」は見映え的には割と大きなウエイトを占めていますが、実際の滑りそのものに与える影響という点ではそれほど大きくないような気がします。
なので、重要度的には低めになります。

ここでは、コブを滑るときの腕の構えについて「自分はこんなことを意識している」みたいなことについて書いてみますが、忙しいあなたの貴重な時間を割いてまでわざわざ読む価値はないかもしれません。
ですので、たまたま時間ができた時の軽い読み物程度とお考えいただければと思います。



◆腕の構えの幅
まず、ストックを構える時の腕の幅から見ていきましょう。


この幅は個々のスキーヤーによって違いはありますが、コブの状況や滑り方で変えずに、ほぼ同じ構えで滑っているかたが多いのではないかと思います。

私の場合、ライン取りや滑り方によってこの腕の幅を変えるようにしています。
どのように変えていくのかと言うと、基礎スキー的な滑り方では構える幅を広くし、モーグル的な滑り方では構えを狭くします。

基礎スキー




モーグル



ここで、基礎スキー的な滑り方と、モーグル的な滑り方の違いの基準としているのが、「スキーを左右に振り出す幅」です。


基礎スキー的な滑り方
「基礎スキー的な滑り方」の場合、横のスペースをとったライン取りになり、それに伴いスキーを横へ振り出す幅が大きくなります。


この場合は、腕を構える幅を広げた方が、バランスを取りやすくなるのではないかと思います。



スキーを左右にほとんど振り出さずに直線的に滑るモーグルの滑り方に比べ、左右にスキーを振り出す滑り方では、横方向への移動スペースが大きくなります。
このライン取りの場合、横(左右)のバランスを崩してしまうことが多くなります。


ここで、腕の構える幅を広くとることで、横のバランスがとりやすくなります。



モーグル的な滑り方
「モーグル的な滑り方」では、スキーを横に振り出す幅は少なくなります。


モーグルのような直線的なライン取りでは、腕の構えを狭くした方が適しているのではないかと思います。

なぜなら、速く切り返すクイックな動きに、ストックワークがついていきやすくなるからです。


基礎スキーのように腕の構えを広くとっている場合、ストックの操作はヒジから前の前腕を動かします。

このストックワークでは、ヒジを支点にして、前腕を動かす動きがメインになります。
腕の動きが大きくなるため、細かいコブを「タッタッタッ」と速く滑る場合は、ストックが間に合わなくなってしまうことがあります。


いっぽう、腕を狭く構えている場合、ストックワークは手首の動きがメインになります。


このように、腕はほとんど動かさずに、手首の動きだけでストックの先端を前に向けて突きます。

基礎スキーのようにヒジを支点にした動作に比べて、少ない動きでストックを準備して突くという動作が可能になります。
動きが少なくなるため、それに要する時間は少なくなり、結果的に速いストックワークになります。
そのため、テンポが速いモーグルの滑り方でも、遅れずにストックを突いていくことができるようになります。


滑り方でストックワークを変える必要があるのか?
このように、基礎スキー的な滑り方では腕を広げた構えが適していて、モーグル的な滑り方では腕の幅を比較的狭くしたほうが滑りやすくなるのではないかと思います。

ただ、実際のところモーグラーがバンクターンで、腕の構えが狭いままスムーズに滑っていたり、


また、基礎スキーヤーがモーグルのような縦のラインどりでも、腕を広げたまま上手に滑っているのを見かけることがあります。


それに、基礎スキーヤーが使っている長めのストックで、腕の構えの幅を狭くしすぎてしまうと、それはそれでちょっと無理がある滑り方になってしまうかもしれません。



そのため、私は個人的には滑り方によって腕の構えの幅を変えるようにしているのですが、無理してまで変えていく必要性はなく、各々が自分の感覚に合った腕の構えの幅であれば、それでいいのかな、と思います。


なお、私の場合は基礎スキー的な滑り方では腕を斜め前方へ軽く伸ばす感じで、構えた時の拳の幅は約1mです。
モーグル的な滑り方では腕を曲げた状態で斜め前に出します。肩幅より少し広く構える感じで、左右の拳の幅は約75cmくらいで構えています。
もちろんストックを構える幅は、体格やストックの長さ等によっても変わってくると思うので、あくまで参考程度とお考えください。


◆どのくらい腕を前に出す?
ここまででストックを構える腕の左右の広さについて見てきましたが、ここからは腕の前後の位置について考えてみましょう。
前後の位置とは、簡単に言うと「腕をどのくらい前に出すのか」ということです。

コブでは「手を前に出せ!」とよく言われていますよね。
確かに、手が後ろに下がったまま滑っているスキーヤーは多く、これが後傾になってしまう原因の1つになっています。


ただ、ここで「前にならえ」のように両手をめいっぱい前に伸ばしてしまうと、手を前に出しすぎたアンバランスな状態になってしまいます。


では、手をどのくらい前に出すのがいいのでしょうか?

個人的には、上から見て、お尻、ヒジ、拳(こぶし)が、丸い円の中に納まるようにすることを意識しています。


この円は、まんまる(真円)が理想的で、できるだけ楕円(だえん)にならないように心がけています。
つまり、この円のラインにちょうど手が収まるくらいに手を前に出すのがいいのではないかと思います。

ここで、腕を真っすぐ前に突き出す構えでは、この円は前後に長い楕円になってしまいます。


これだと前後のバランスはとりやすくなりますが、そのいっぽうで、左右(横)のバランスはとりにくくなります。

またその反対に、腕を横に広げるような構えでは、上から見た円が左右に長い楕円になります。


この場合は、左右(横)にはバランスはとりやすくなりますが、前後のバランスはとりにくくなります。


前後のバランスと左右のバランス、どちらか一方に偏らないで、両方のバランスを適度に取っていく構えを考えると、上から見た円が楕円ではなく、まんまるの円の中に体と手が収まっている状態がいいのではないかと思います。


ではここで、最初に見たストックを構える幅と、手を前に出す位置を、合わせて考えてみましょう。
基礎スキー的な滑り方では、腕を構える幅が広くなります。
この構えで、手と体が円の中に収まっている状態だと、下のイメージのようになります。


腕は斜め前に伸ばしたところから軽くヒジを曲げた感じになります。


いっぽう、モーグル的な滑り方では、ストックを構える幅は狭くなります。
手、ヒジ、体が円の中に収まっている状態は、以下のようになります。


腕は前に出ていますが、基礎スキーの構えのようにゆったりと腕を伸ばすのではなく、ヒジが曲がったコンパクトな構えになります。
基礎スキー的な構えと比べると、円の直径は小さくなります。
その結果、腕の動きが小さくなり、速い切り替えしに対応したストックワークが可能になります。

また、スキーを動かす幅も上から見た円の中に納まっていることで、バランスがとりやすくなるのではないかと思います。


基礎スキー




モーグル





◆拳(こぶし)の高さ
次に、ストックを構えたとき拳がどのくらいの高さになるのが適しているのかを考えてみましょう。


この高さは、モーグル的な滑り方ではある程度限定されてきますが、基礎スキー的な滑り方であれば、わりとアバウトでいいのではないかと思います。


●モーグルの滑り方の腕の構えの高さ
では、モーグル的な滑り方から見ていきましょう。

モーグル的な滑り方では1秒に2~3ターンすることがあり、その速さに遅れないようにストックを突いていかなければなりません。

ここで、ストックを突くときの腕やストックの動きが大きいと、1回のストックを突く動作に時間がかかってしまい、ターンに対してストックワークが遅れてしまいます。

速いテンポで突いていくにはムダな動きをとことん省いていく必要があり、腕はできるだけ動かさずに、主に手首の動きだけでストックを操作していきます。

このように、ムダを省いた最小限の動きにより、モーグル特有のストックワークになります。

腕とストックの動きは少なくシンプルになり、速いテンポでストックを突いていくことができるようになります。
理想的には、ストックを握った拳(こぶし)の位置がほとんど動かないストックワークになります。

実際のストックワークで拳の位置が動いてしまいやすい場面は、ストックを突いたときです。
ストックを突くと、どうしても拳が上に上がってしまいやすくなります。


ここで、ストックを突いても拳があまり動かないようにするには、ストックを構えている段階で、拳の位置を少し高めにしておくといいのではないかと思います。


拳を少し高めに構えることで、ストックを突いても拳が上に上がってしまう量は少なくなり、拳の位置のぶれが少なくなります。

ここで拳の位置を低くして構えた場合はどうなるでしょうか。
ストックを突いたときに拳の位置が上に上がってしまうので、拳が上下に大きく動くことになります。


また、拳を低く構えている場合、ストックを突かない方の腕のストックの先端が雪面に引っかかりやすくなってしまいます。
このように先端が雪面に引っかかってしまうと、次のターンでストックの先端を前に向けて突く準備をすることが難しくなってしまいます。


ここで、ストックの先端が雪面に引っかからないようにするためには、ストックを横に向けておくか、

または後ろへ向けておく必要があります。


でも、これが原因でストックの動きが大きくなってしまいます。

まず、ストックを横に向けた場合ですが、先端を前に向けて突く準備をするときに、ストックを横から縦に動かしていく必要があります。


ストックを突く準備をするときに、横外側に離れているストックの先端を前方へ向けるので、ストックの先端が動いていく軌道は外側に大きくふくらみます。


ストックの軌道が遠回りになり、腕の動きだけでなくストックの動きも大きくなってしまいます。

また、ストックを後ろへ向けておく場合は、先端を前に向けて突く準備をするときに、ストックの先端を後ろから前に大きく動かしていく必要があります。


ストックの動きが大きくなるために時間がかかってしまい、速い動きには対応しづらくなってしまいます。


ここで、拳が高めの構えであれば、ストックを突かない方の腕はストックを斜めくらいにしておけば、ストックの先端が雪面に引っかかりにくくなります。



ストックの先端があまり横や後ろに離れていないので、ストックを突く準備をするときに、先端を前に向ける際の軌道はコンパクトになります。




このように、高めに構えておくことで、ストックを突いたときに拳があまり動かないだけでなく、ストックの軌道も小さくなり、ストックを1回突くのに要する時間は短くなります。
その結果、モーグルのように速いテンポで滑っても、遅れずにストックを突いていくことができるようになります。


構えの高さを左右するその他の要素
その他にも以下のようなストックを構える高さに影響してくる要素があるので、見てみましょう。
-ストックの長さ
-ストックを突く位置
-吸収動作の大きさ
-滑走姿勢の高さ

まず、ストックの長さについて。
ストックが長いと突いたときに拳が高く上がってしまうので、拳の動きを少なくするためには腕の構えは高めになります。
また、ストックの先端が雪面に引っかからないようにするためにも長いストックの場合は高めの構えが適しています。

反対に、ストックが短ければストックを突いたときに拳が上に上がってしまうことは少なくなり、腕の構えはそれほど高くする必要はありません。


次にストックを突く位置です。
ストックをコブの表側や、コブの頂点に突いている場合は、突いたときに拳が高く上がってしまうので、拳の動きを抑えるためには高めの構えが合っています。(※ストックをコブの表側や、コブの頂点に突くのは、モーグルの滑り方にはあまり適していません)


コブの裏側に突く場合は、突いたときに拳が高く上がってしまうことはあまりないので、それほど拳の構えを高くする必要はありません。(※ストックを突く位置はコブの裏側がお勧めです)


では次に、吸収動作の大きさを見てみましょう。
ストックを突くタイミングは脚を曲げる吸収動作がMax のときになりますが、吸収動作が大きい場合は姿勢が低くなるので、ストックを突いたときに拳が上に上がりやすくなります。
そのため、深い吸収動作には高めの腕の構えが適しています。


反対に、吸収動作が小さい場合はそれほど低い姿勢にならないので、腕の構えをそれほど高くする必要はありません。


次に、滑走姿勢の高さです。
モーグルのように速いスピードでなおかつ雪面からできるだけスキーが浮かないようにするには、腰の位置を低く保つ必要があります。
このように腰の位置が低い場合は、高めの腕の構えが適しています。


その反対に、腰高の姿勢の場合は、腕の構えは高くする必要はありません。


腰高の姿勢は、低中速であれば接雪を保って滑ることができますが、スピードが出てくるとポンポンとコブの頭を跳ねるような滑りになってしまいます。
そのため、モーグルの滑り方には向いていないのではないかと思います。




●基礎スキーの滑り方の腕の構えの高さ
さて、ここまででモーグルの滑り方の腕の構えの高さを見てきましたが、基礎的な滑り方ではどうでしょうか?

テンポが速く忙しいモーグルの滑り方に比べると、基礎スキーの滑り方はわりとゆったりとしたペースになります。
そのため、ターンにストックの動きが間に合わなくなってしまうことはほとんど無く、腕やストックの動きが多少大きくても大丈夫です。

つまり、モーグルのようにとことんムダな動きを省いていく必要性は低く、腕を構える高さもそれほどシビアになる必要はないように思います。

実際、上級者でも腕を構える高さには差異があって、バンザイするように高く構えている人や、

その反対に低く構えている人もいます。



基礎スキー的な滑り方では、腕を構える高さは、感覚や見た目の好みで選んでもいいのではないかと思います。



◆ヒジの位置
では、最後にコブを滑る時のヒジの位置についても見てみましょう。

ヒジの位置は体幹(胴体&胸)よりも前にある状態にしたほうがいいのではないかと思います。
体格による個人差はあるかもしれませんが、私の場合は体幹よりヒジがだいたい20cm前に出ているくらいを目安にして滑っています。

コブを滑っているときにヒジが体幹の横にあると、腕の位置が全体的に後ろになるので、後傾の原因になりやすくなります。


また、コブに乗り上げる時に吸収動作を行う際に、ヒジが体幹の横にあると、上体が後ろへ傾いてしまいやすく、これも後傾の原因になります。


ここで、ヒジが体幹より前に位置していると、懐が深くなり、個人的な感覚ですが「吸収動作のときに胸とヒジの間の空間に脚が折りたたまれる」ような感じになります。


実際のところ腕は横に開いているので、吸収動作で脚と腕が当たってしまうようなことは無いのですが、ヒジと胸の間の空間を広くとることを意識することで、後傾になりにくくなるように感じます。

ただ、ここでヒジを前に出すことを意識しすぎてしまうと、それにつられて肩まで前に出てしまうことがあるかもしれません。
肩が前に出てしまうと、上体がローテーションしてしまったり、猫背になってコブから受ける衝撃に弱くなったり、しっかりとスキーに荷重できない姿勢になったりしてしまいます。


肩が前に出てしまうのを防ぐには、背筋を伸ばして胸を張った状態にするといいと思います。
私の場合はもともとが猫背なので、胸を張った状態にするために、軽く肩を後ろに引いた状態を保つようにしています。

グッと力を入れて肩を後ろへ引くのではなく、軽く緊張を保っているくらいの力加減です。
このように胸を張った状態から腕を前に出してストックを構えるようにすると、肩が前に出てしまうことはないのではないかと思います。



今回は以上になります。




◆コブの滑り方: 具体的と抽象的

コブの滑り方でよく言われているアドバイスって、いろいろありますよね。
その中には、具体的なものから抽象的なものまでさまざまです。

具体的なものとしては、たとえば
「体をフォールラインへ向けるために、ストックを突かない方の腕をフォールライン方向に突き出す」
みたいな感じで、実際に体をどのように動かすのかといったところに言及しているアドバイスです。

いっぽう、抽象的な例としては、
「コブの形や雪質は多種多様なので、それに合わせて滑り方を変えていく必要がある」
のようなアドバイスで、実際にどのように動くのかの解釈は滑り手にゆだねられています。

抽象的なアドバイス
抽象的なアドバイスは、人それぞれで受け取り方が異なっていたり、「それなら、今の自分はどのようにすればいいのか」といった解釈する力が求められたりします。
人により受け取り方や解釈が異なるので、受け取る側としては雲をつかむような曖昧なアドバイスになってしまうことが多く、それが欠点と言えるかもしれませんね。

では、抽象的なアドバイスはスキーには役に立たないのかというと、そんなことはなく、上達していくうえでの指針としての働きがあります。
抽象的なアドバイスという全体像の中に、細かい具体的なアドバイスが多数あり、その具体的なアドバイスを実行していくときの立ち位置や方向性を指し示す役割が抽象的なアドバイスにはあるように思います。



抽象的なアドバイスとは、「多くの人や場面で共通する普遍的で本質的な部分を、少ない情報で簡潔にまとめたもの」と言えるのかもしれません。


具体的なアドバイス
でも、多くの人が知りたいのは、そんな抽象的なことよりも、実際にコブでどのように動くのかと言った具体的なところではないでしょうか。

アドバイスが具体的であれば、「そうか、じゃあやってみよう」ってなるのではないかと思います。

また、「抽象的なアドバイスにより短期間で急に上達した」ということはほとんどありませんが、具体的なアドバイスがハマれば、短期間で滑りが見違えるように変化することだってありえます。

ただ、ここで注意が必要なのは、具体的であればあるほど、そのアドバイスに対して適している人と適していない人がはっきりと分かれてしまうという事です。
人それぞれで滑り方や感覚は違うので、同じアドバイスでも、ある人には滑りが良くなるきっかけになり、またある人にとってはかえって悪影響をおよぼしてしまう可能性があります。

たとえば、「体をフォールラインへ向けるために、ストックを突かない方の腕をフォールライン方向に突き出す」ということを試してみることで、上体がローテーションしているスキーヤーにとっては滑りが安定するきっかけになるのではないかと思います。
いっぽう、バンクターンでコブを滑っているスキーヤーにとっては、上体の逆ひねりが大きくなりすぎてしまい、かえって滑りのバランスを崩してしまうかもしれません。

このような滑り方の違い以外にも、滑り手のレベルやスピードの違い、コブの形や雪質、斜度等の条件の違いによっても、適したアドバイスは変わってきます。

では、具体的なアドバイスは凡庸性が無く、ある特定の状況以外では適応することができないのでしょうか?

私が思うには、具体的なアドバイスにもある程度の凡庸性があり、わりと多くのスキーヤーに当てはまることがあるような気がしています。
なぜかと言うと、自分を含めてコブを滑っているスキーヤーが陥りやすい欠点には、全体的に見ると共通した傾向があるのではないかと思っているからです。

たとえば、前傾オーバーで滑っている人より後傾で滑っている人のほうが多く、ひねりが大きすぎる人より少なすぎる人のほうが多く、外傾しすぎている人より内傾しすぎている人のほうが多くなるなどの傾向があります。
これら傾向の割合は、6:4みたいな微妙な差ではなく、9:1くらいの圧倒的な差をつけている場合が多いように思います。

どうしてこのような傾向が現れるのでしょうか?
以下のような原因が考えられます。
1. スキーでは日常生活の動きとは異なっている部分があるから
2. コブは整地とは異なっている部分があるから
3. 心理的な影響があるから

これらの例を少し挙げてみますね。

まず、スキーと日常生活の異なる部分ですが、「スキーは滑って進んで行く(脚を動かさなくても進む)」、「平地ではなく斜度がある斜面を滑っている」、「ブーツで足首がほぼ固定されている」などが考えられます。
これらが原因で、たとえば、「重心を良い位置に保っているつもりでも、実際は重心が後ろへ下がってしまっている」ことが多かったりします。

次に、整地とコブで異なっている部分ですが、「凹凸がある」、「通る部分がある程度制限されている」と言ったことが考えられます。
そのため、整地と同じ動きや感覚では、コブ斜面では合わないところがでてきてしまいます。

最後に、心理的な影響ですが、代表的なのは「恐怖心」でしょうか。
また、急いで次のターンに入ろうとする心理が働き、動作を開始するタイミングが早くなりすぎてしまうという失敗もよく見受けられます。
その他にも、「コブの受ける部分の角度は、実際は水平くらいなのに、登っているような角度に見えてしまう」といった目の錯覚も、心理的な部分に含まれるのかもしれません。

このように、コブを滑るということには「いつも」とは違う特異性があり、それらが原因になってコブを滑っているときに陥りやすい欠点は多くの人に共通しているのではないかと思います。

また、それらの陥りやすい欠点はスキーヤーの技術レベルごとに共通していることが多くなります。
もちろん、個々のスキーヤーで滑り方が違いうのでその欠点も違っているのですが、マクロで見ると、ある一定の法則性のようなものがあるような感じがします。

どういうことかと言うと、多くの初心者に共通して見られる初心者特有の欠点があり、また、かなり滑れるようになってスピードがでてくると現れる中級者特有の欠点もあります。
そのため、技術が向上していくときにカベになるところは技術レベルごとに共通していることが多く、上達していく過程で誰もが通る道みたいなものがあるような気がしています。


具体的なアドバイスをどのように判断するか?
ここで何が言いたいのかと言うと、「このブログに記載しているコブの滑り方は、全体的にはこう言う感じで滑っているスキーヤーが多いんじゃないかなぁ、という視点で書いています。そのため、人によって適合する部分と適合しない部分が当然出てきてしまいます。 なので、そのへんはご了承ください。ごめんなさい。」ということです。(つまり言い訳です...。)

ここでは、コブの滑り方について、できるだけ具体的に書くよう心がけています。(それが正しいという確信はまったくありませんが...)
そのため、このブログを読んだ方々は、ある部分では納得できても、他の部分では合点がいかないということが必ず出てくると思います。
ネットを介して不特定のかたに読んでいただいているが故の限界かもしれません。(その点で、個々のスキーヤーの実際の滑りを見たうえで具体的なアドバイスがもらえるスキースクールには大きなメリットがあると思います)


抽象的なアドバイスはなんとなく漠然としているのに比べ、具体的なアドバイスはどうすればいいのかが明示されています。
そのため、それを受け取る側としては楽に感じるかもしれません。
でも、それを取り入れるかどうか取捨選択していく必要があったり、それを自分の感覚に合うようにアレンジして落とし込んでいく必要があったりして、実際のところはそれほど楽ではないのかもしれません。

上のほうで、「抽象的なアドバイスには、それを受け取る側に解釈する力が求められる」みたいなことを述べましたが、具体的なアドバイスについても、それが今の自分に適しているのか?それとも適していないのか? という判断する力が求められるのではないかと思います。


おわり



◆目次はこちら

















PR
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目次
INDEX

下の各項目からもご覧いただけます
コブの滑り方
■ 脚は少し曲げておく
■ 目線は重要
■ かかと加重を重視
■ スタンスと前後差
■ 基礎スキーヤーがモーグル的に滑るには
■ 吸収動作を長くキープ
■ モーグルのストックワーク (1)
■ モーグルのストックワーク (2)
■ モーグルのストックワーク (3)
■ スイッチバック
■ 背筋を伸ばす
■ 秘技!! スライド&ジャンプ
■ 吸収動作が必要なわけ
■ 吸収動作によるスピードアップ
■ 1つの動作で吸収と先落としをする
■ 吸収はヒザを意識する
■ 腰はスキーと同じ方向に向ける
■ 吸収動作による前後のバランスの調整
■ 吸収を行わない滑り方
■ 肩の逆ローテーション
■ ダブルストック
■ 縦の溝コブで減速
■ コブの溝でスキーをたわませる
■スキーの先落としと関節の動き
■吸収と伸ばしのタイミング
■ 足首の角度とポジションの関係
■ 左右非対称のコブとスライド
■ レベルによるストックワークの違い
■ スキーの先落しの角度とスピードコントロール
■ 静かなストックワーク
■ ボール状の凹みを通るライン
■ 外側の肩を下げる動きについて
■ スキーの縦の動きと練習について
■ コブ初心者 (1) どこを通る?
■ コブ初心者 (2) フォールライン方向にずらす
■ コブ初心者 (3) 上体をフォールライン方向にキープ
■ コブ初心者 (4) 脚のかまえ
■ コブ初心者 (5) それではコブを滑ってみよう・前編
■ コブ初心者 (6) それではコブを滑ってみよう・後編
■ コブ初心者 (7) スキー板と練習するコブ斜面
■ 春の巨大コブを省エネで滑る方法
■ 滑り方によって変化する谷回りと山回り
■ コブ中級者への道 (1) プロペラと逆ひねり
■ コブでおじぎを防ぐには
■ コブ中級者への道 (2) スライドする方向を変える
■ コブ中級者への道 (3) コブでスキーが開いちゃう
■ 上体を前に移動させる
■ コブ頂点のポジション
■ 基本ポジション
■ コブの滑り方で変わる前傾角度
■ 腰と下っ腹の意識
■ 先落としにトライしてみよう Part 1
■ 先落としにトライしてみよう Part 2
■ コブの衝撃に強いポジション Part 1
■ コブの衝撃に強いポジション Part 2
■ 腕の構え
■ コブで動きを止めない滑り Part1
スキー場
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