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コブやモーグルについて思ったことをダラダラとつづっています。
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全国のモーグラーの皆様、朗報です。

来シーズン(2010~2011)の日本全国のコブ斜面は、モーグルの滑りに適した直線的なコブのラインが増えそうです。



スキー界のトレンドメーカー、技術選
毎年3月に行われる全日本スキー技術選手権大会(技術選)は、基礎スキー界の最大のイベントで、この大会で高評価を得た滑りがスキー界の滑りのトレンドを引っ張っています。


2010 年 3 月、八方で行われた今年の第47回スキー技術選でも、今後の日本スキー界に大きな影響を与えるだろう歴史的な一本がありました。

それは、丸山貴雄選手の準決勝の不整地小回りでの滑りです。(つまりコブ斜面です)



日本中のコブ斜面を変えた丸山貴雄のバンクラインの滑り
丸山貴雄選手と言えば約5年ほど前に衝撃的なバンクを利用したコブの滑り方の技術を発表し、当時の技術選、不整地小回りで1位を獲得した鮮烈な滑りは、多くのスキーヤーの脳裏に強く焼きつきました。

その次のシーズンからは、このコブのバンクを利用して丸い弧を描くカービングターンを基礎スキーのコブ斜面の究極のテクニックとして、多くの基礎スキーヤーがコブ斜面で行うようになったのです。

また、次の年の技術選では、ほとんどの選手がコブをバンクラインで滑るようになり、「基礎スキーのコブ=バンクを利用した滑り方」という図式がなりたつようになったのです。
(私もモーグラーでありながら、このバンクを利用した滑りの習得に多くの時間を割いていたものです。)

そして、多くのスキーヤーがバンクラインで滑るので、全国のスキー場の多くのコブ斜面がバンクを利用した滑りに適したコブのラインに一変してしまったのは、ご存じのとおりです。



今年、基礎スキーのコブに激震!!
今年の技術選でバンクラインの旗手である丸山選手が見せた滑りは、いままでジャッジから高い評価を受けていたバンクを利用した滑りとは全く異なる滑りでした。

丸山選手はあえてバンクラインは通らずに直線的なラインで八方兎平のコブを駆け下りたのです

この滑りに対してジャッジの下した得点は 281点。2位の柏木選手の 277 点を大きく上回る得点で、この種目でダントツ1位の得点をたたき出したのです。

この滑りが、今年の丸山選手の優勝を大きく引き寄せたといっても過言ではないでしょう。




来シーズンのコブの形
今年の技術選で丸山選手が見せたコブの直線的な滑りを、基礎スキー最高峰の滑りの見本として、多くのスキーヤーが来シーズン技術の習得に励むことが予想されます。

そうなると、今後の全国のスキー場のコブ斜面は、いままでのバンク形状のコブのラインから直線的なコブのラインに変わっていくように思います
それは、あたかも5年ほど前にスキー場のコブがバンクコブだらけに変わったのと同じような変革があるかもしれません。




モーグラーにとってはうれしい変化
さて、コブのラインが直線的になるかもしれないというのは、私たちモーグラーにとっては嬉しい変化です。

バンクコブをモーグル的に滑ろうとすると、コブとコブの間隔が間延びしすぎていて、おもしろくないのです。

バンクコブのラインは、コブの形状に合わせてバンクのラインで滑るからこそ楽しいのだと思います。

確かにバンクを利用した滑りは評価に値するし楽しいのですが、モーグラーとしてはもっと直線的にハードにコブを攻めたい気持ちが強いのです。
(私にとってはこれが冬の間の一番のストレス発散方だったりします。)
今後は直線的なコブのラインが増えそうな予感なので、完全燃焼できそうです。




モーグルと基礎スキーの融合
バンクラインが流行してからというもの、コブ斜面の滑り方やコブのラインは完全に2つに分かれてしまったように思います。

基礎スキーヤーはバンク形状のラインだけを繰り返し滑り、モーグラーはピッチの短い溝コブばかりを直線的に滑るといった2極化した構図です。

今後は直線的なラインが増えそうなので、モーグラーと基礎スキーヤーが同じラインを同じようなテクニックを使って滑るようになってくるかもしれません。



多くの基礎スキーヤーは技術の探求に熱心なので、今後モーグルのテクニックを学んでいくようになるでしょう。

同じコブ斜面を滑るのだから、基礎スキーとモーグルの垣根を作らず、お互いの良い部分を積極的に取り入れていくべきだと思っています。




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編集後記
本サイトを立ち上げた理由の一つに、「モーグルのテクニックは基礎スキーヤーにはあまり知られていないのではないか」と常々感じていたからです。

私は基礎スキー上がりのモーグラーなのですが、モーグルを始めた当初からモーグルのテクニックに関する情報は圧倒的に不足していたため、かなり自己流や見よう見まねで試行錯誤しながら覚えてきました。

でも、いま思えば、ずいぶん遠回りをしてきたものです。


本サイトの「コブの滑り方」のページは、コアなモーグラーより、どちらかというとモーグル固有の技術を知りたい基礎スキーヤーの方に読んでいただきたいです。

それは、今から20年ほど前にモーグルのド派手な滑りを見て「オレもあんなふうに滑れるようになりたい!!」と思っていた当時の私のような基礎スキーヤーがメインの読者だと考えているからです。


「コブの滑り方」については、まだまだ書いてみたいネタがたくさんありますので、少しずつ内容を充実させていきたいです。
(私では役不足の感は否めませんが…。)


注:「コブの滑り方」は過去に書いた内容でも、自分的にしっくりこなかった部分はお知らせずに書き直している場合があります。
また、今後モーグルの鍛錬を続けていくうちに、ちがった技術のとらえかたや、いままでの滑り方に間違いがあったことががわかり、記載した内容をアップデートすることもあると思います。ご了承ください。


おわり

◆目次はこちら














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目次
INDEX

下の各項目からもご覧いただけます
コブの滑り方
■ 脚は少し曲げておく
■ 目線は重要
■ かかと加重を重視
■ スタンスと前後差
■ 基礎スキーヤーがモーグル的に滑るには
■ 吸収動作を長くキープ
■ モーグルのストックワーク (1)
■ モーグルのストックワーク (2)
■ モーグルのストックワーク (3)
■ スイッチバック
■ 背筋を伸ばす
■ 秘技!! スライド&ジャンプ
■ 吸収動作が必要なわけ
■ 吸収動作によるスピードアップ
■ 1つの動作で吸収と先落としをする
■ 吸収はヒザを意識する
■ 吸収動作による前後のバランスの調整
■ 吸収を行わない滑り方
■ 肩の逆ローテーション
■ ダブルストック
■ 縦の溝コブで減速
■ コブの溝でスキーをたわませる
■スキーの先落としと関節の動き
■吸収と伸ばしのタイミング
■ 足首の角度とポジションの関係
■ 左右非対称のコブとスライド
■ レベルによるストックワークの違い
■ スキーの先落しの角度とスピードコントロール
■ 静かなストックワーク
■ ボール状の凹みを通るライン
■ 外側の肩を下げる動きについて
■ スキーの縦の動きと練習について
■ コブ初心者 (1) どこを通る?
■ コブ初心者 (2) フォールライン方向にずらす
■ コブ初心者 (3) 上体をフォールライン方向にキープ
■ コブ初心者 (4) 脚のかまえ
■ コブ初心者 (5) それではコブを滑ってみよう・前編
■ コブ初心者 (6) それではコブを滑ってみよう・後編
■ コブ初心者 (7) スキー板と練習するコブ斜面
■ 春の巨大コブを省エネで滑る方法
■ 滑り方によって変化する谷回りと山回り
■ コブ中級者への道 (1) プロペラと逆ひねり
■ コブでおじぎを防ぐには
■ コブ中級者への道 (2) スライドする方向を変える
■ コブ中級者への道 (3) コブでスキーが開いちゃう
■ 上体を前に移動させる
■ コブ頂点のポジション
■ 基本ポジション
■ コブの滑り方で変わる前傾角度
■ 腰と下っ腹の意識
■ 先落としにトライしてみよう Part 1
■ 先落としにトライしてみよう Part 2
■ コブの衝撃に強いポジション Part 1
■ コブの衝撃に強いポジション Part 2
■ 腕の構え
■ コブで動きを止めない滑り Part1
■ コブで動きを止めない滑り Part2
■ ストックワークと腕の動き
■ コブに乗り上げていくところの脚の動き
■ コブを片足で滑ってみる
■ 重心とスキーの回転
■ パウダーとコブの共通点 Part 1
■ パウダーとコブの共通点 Part 2
■ スキーのたわみでコブから受ける衝撃をやわらげる
■ 負の連鎖 Part 1
■ 負の連鎖 Part 2
■ 負の連鎖 Part 3
■ 負の連鎖 Part 4
■ テールジャンプ Part 1
■ テールジャンプ Part 2
■ テールジャンプ Part 3
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