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コブやモーグルについて思ったことをダラダラとつづっています。
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縦の溝コブ
基礎スキーヤーにとって特にやっかいなコブのラインは、「縦の溝コブ」ですよね。
 
縦の溝コブは、主にモーグラーが直線的に滑るとできるコブのラインです。
斜度が 15度にも満たない緩斜面にできたラインであっても、
基礎スキーヤーには、なかなか難しいコブです。
特に朝、冷えて固くなったアイスバーンの溝コブは、かなり厄介です。

 
縦の溝コブが基礎スキーヤーにとって難しい理由
モーグルのライン(縦の溝コブ)が基礎スキーヤーにとって厄介なのは、
減速するのが難しいというのが一番の理由だと思います。
 
基礎スキーヤーは、スキーを横に振ってコブを滑ります。
スキーをフォールラインから横に向けて、コブの裏をずらして減速します。
その状態で「縦の溝コブ」にスキーが入ると、横に向けていたスキーが縦の溝コブの形状に合わせて縦に走ってしまいます
 
スキーがコブの形に合わせて縦に斜面の下方向に向く
    ↓
スキーがフォールライン方向に向かって下に走る
    ↓
上体が遅れる
    ↓
コブに飛ばされてスキーがすっぽ抜ける
    ↓
コブのラインからコースアウト
 
というのがよくあるパターンです。
 
 
 
縦の溝コブで減速するには
縦の溝コブで減速するには、減速しやすい「場所」を通るのが良いと思います。
 
◆一般的なライン
下のイメージをご覧ください。
普通コブの落ち込む部分では “C”の部分を通ると思います。
この“C”の部分であれば、スキーを横に振ってズラすことができます。
溝コブ
 













溝コブ_2



















でも、縦の溝コブでは、Aの溝に入ったとたん、
斜面の下方向に縦にスキーが走って
スピードコントロールが難しくなってしまいます。
 
ここでお勧めしたいのが内側の “B”の部分を通ることです。
 

◆内側のライン
1.内側の B の部分でズラシを入れて減速します。
溝コブの形に合わせて、スキーをあまり横に振らずに縦にズラシます。
それは、Bの部分は C の方に向かって低くなっているため、スキーを横に向けようとしても、テールがひっかかってスキーを横に振れなくなってしまうからです。
 
斜面の形(コブの形状)のため、Cの部分ではスキーをある程度横に向けないとズラして減速できませんが、Bの部分であれば、スキーをほとんど下に向けたままの状態でも、けっこう減速できます。
 
でもやっぱり、スキーをあまり横に振らずにズラシて減速するので、
スキーを大きく横に振ってズラすのに比べ、大きな減速は望めません。
そのため、しっかりスキーに体重を載せてズラすのが重要になります
スキーにしっかり体重をのせて、スキーのテールで雪をえぐり取るようにズラシます。
脚をサッと伸ばしてズラすのではなく、体の下にスキーをキープしたまま、
しっかり体重をかけて徐々にカカトを押し出すようにズラシます。
 
 
 


2.次に、コブの溝に落ち、コブにぶつかります。
ここで、可能であれば、スキーのテールで溝コブを蹴るように脚を伸ばします。
これにより、さらに減速できるようになります。
モーグルのヒールキックという減速方法と同じような感じですね。
 
 
Cの部分を通る一般的なラインの場合、トップから溝コブにぶつかったり、
スキー全体が溝に入るので、スキーがたわんではじかれたり、すっぽ抜けたりすることが多いです。
 
いっぽう、Bの部分を通るラインでは、スキーのトップは溝から外に出ていて、 スキーのセンターからテールの部分だけが溝に入ります。
そのため、溝に入ってもスキーがはじかれたりすっぽ抜けたりすることは少なくなります。
 


3.コブの溝に入ったら、溝の出口ですぐに次のターンに入るのではなく、
コブの肩までサラッとスキーを軽く流して、コブの肩の部分で次のターンに入ります

 
溝の出口(上の図でピンクの部分)で次のターンに入ってしまうと、
次のターンで外側にふくらんだライン(Cの部分)を通ることになり、減速するのが難しくなります。
 
コブの肩(上の図での部分)で次のターンに入れば、次のターンでも内側のライン(Bの部分)をキープできます。


このように、コブの肩でスキーを切り替えて回すことにより、左右両方のターンで内側のラインをずらして減速することができるようになります。  
 


モーグルのライン
実際のところ、モーグルの一般的なライン取りは、Cの部分の内側
下記のイメージの赤い線の部分を通るのが王道だと思います。

Kobu_mogule_Line2.jpg





 











ただ、コブの形状や雪質、難易度などの条件に合わせて、
いろいろなラインの滑り方の引出しを持っていても良いかと思います。
 
また、今回ご紹介したスキーを横に振らずにほとんど縦のままズラして減速するのは、モーグルでは大切な要素だと思います。



おわり


◆目次はこちら









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■ 先落としにトライしてみよう Part 1
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■ コブで動きを止めない滑り Part2
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