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コブやモーグルについて思ったことをダラダラとつづっています。
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今回は、モーグルではヒザ股関節、どちらを意識して吸収動作を行うかについて考えてみたいと思います。

フラットな斜面でのベンディングの動作、つまりエッジングの反動を吸収する方法は、脚の付け根の股関節を曲げます。
ここではヒザ関節を曲げて吸収しようとする人はほとんどいないでしょう。

コブ斜面でも同様に、多くの方がヒザより股関節を曲げてコブからの衝撃を吸収する意識で滑っていると思います。

これは人によって考え方が様々ですが、私はコブでは股関節よりもヒザの関節を曲げることを、吸収動作のメインに考えて滑っています



なぜヒザを意識して吸収するのか?
私が股関節よりヒザ関節を意識して吸収動作を行うのには、下記のような理由があります。

1. コブにぶつかった時に、股関節は意識しないでも自然と曲がるが、ヒザは自分から曲げていく意識がないとあまり曲がらない

2. 股関節だけを曲げて、ヒザを曲げないと、上体が前につぶれてしまう場合がある(目線がぶれる)

3. 股関節を曲げる意識で吸収すると、お尻が落ちてしまう

4. ヒザを曲げて吸収すると、コブを超えた直後のスキーの先落としができる

ではそれぞれ細かく見ていきましょう。



股関節は意識しないでも自然と曲がるが、ヒザは自分から曲げていく意識がないとあまり曲がらない
股関節はあまり曲げる意識は無くても、コブにぶつかる衝撃で、股関節は自然と曲がると思います。
股関節が曲がると、ポジションに問題が無ければヒザ関節も同じ角度だけ自動的に曲がります。
ただ、股関節に同調して曲がるヒザの角度では、曲げる角度が十分ではないことが多いです。
そのため、ヒザ関節は自ら曲げていく意識が必要だと思います。



股関節だけを曲げて、ヒザを曲げないと上体が前につぶれてしまう場合がある
下のイメージをご覧ください。コブにぶつかった時の吸収動作です。
こちらは、股関節を曲げる意識で吸収した場合です。
股関節で吸収
















吸収動作で股関節だけを曲げて、ヒザ関節を曲げないと、上体が前につぶれてしまうことが多くなります。

この姿勢では背筋が曲がってしまうため、コブからの衝撃に弱いだけではなく、目線もぶれてしまいます。

これに関連する項目として、コブの滑り方#11 - 背筋を伸ばす もご参照ください


いっぽう、ヒザをある程度曲げる意識で吸収すると、ヒザが曲がるのと同時に、自然と股関節も曲がる場合が多いかと思います。

膝で吸収



















このように、ヒザと股関節の両方を曲げて吸収すれば、上体は前につぶれることはありません。
(注:ここでは説明の便宜上、前傾オーバーではなく、適切な前後のバランスで滑っていると仮定します)



股関節を曲げる意識で吸収すると、お尻が落ちてしまう
もう一度、以下の股関節だけを曲げて吸収しているイメージをご覧ください。
股関節で吸収するとお尻が落ちる














股関節だけを曲げて吸収した場合、コブに乗り上げた際にお尻が後ろに落ちてしまっています

この体勢では、後傾になってしまう恐れがありますし、コブの頂点を超えて落ち込む部分でしっかりとスキーに加重できなくなってしまいます。

コブに乗り上げた際にお尻が後ろに落ちないようにする」というのはモーグルでは滑りの根本を左右する非常に重要なポイントです。



ヒザを曲げて吸収すると、コブを超えた直後にスキーの先落としができる
コブの頂点を超えて、落ち込む部分にさしかかったとします。
その時、股関節を曲げてもスキーのトップの先落としはできませんが、ヒザを曲げれば先落としになります。

これについては 1つの動作で吸収とスキーの先落としをするで説明していますので、ご参照ください。




おわり


◆目次はこちら











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目次
INDEX

下の各項目からもご覧いただけます
コブの滑り方
■ 脚は少し曲げておく
■ 目線は重要
■ かかと加重を重視
■ スタンスと前後差
■ 基礎スキーヤーがモーグル的に滑るには
■ 吸収動作を長くキープ
■ モーグルのストックワーク (1)
■ モーグルのストックワーク (2)
■ モーグルのストックワーク (3)
■ スイッチバック
■ 背筋を伸ばす
■ 秘技!! スライド&ジャンプ
■ 吸収動作が必要なわけ
■ 吸収動作によるスピードアップ
■ 1つの動作で吸収と先落としをする
■ 吸収はヒザを意識する
■ 吸収動作による前後のバランスの調整
■ 吸収を行わない滑り方
■ 肩の逆ローテーション
■ ダブルストック
■ 縦の溝コブで減速
■ コブの溝でスキーをたわませる
■スキーの先落としと関節の動き
■吸収と伸ばしのタイミング
■ 足首の角度とポジションの関係
■ 左右非対称のコブとスライド
■ レベルによるストックワークの違い
■ スキーの先落しの角度とスピードコントロール
■ 静かなストックワーク
■ ボール状の凹みを通るライン
■ 外側の肩を下げる動きについて
■ スキーの縦の動きと練習について
■ コブ初心者 (1) どこを通る?
■ コブ初心者 (2) フォールライン方向にずらす
■ コブ初心者 (3) 上体をフォールライン方向にキープ
■ コブ初心者 (4) 脚のかまえ
■ コブ初心者 (5) それではコブを滑ってみよう・前編
■ コブ初心者 (6) それではコブを滑ってみよう・後編
■ コブ初心者 (7) スキー板と練習するコブ斜面
■ 春の巨大コブを省エネで滑る方法
■ 滑り方によって変化する谷回りと山回り
■ コブ中級者への道 (1) プロペラと逆ひねり
■ コブでおじぎを防ぐには
■ コブ中級者への道 (2) スライドする方向を変える
■ コブ中級者への道 (3) コブでスキーが開いちゃう
■ 上体を前に移動させる
■ コブ頂点のポジション
■ 基本ポジション
■ コブの滑り方で変わる前傾角度
■ 腰と下っ腹の意識
■ 先落としにトライしてみよう Part 1
■ 先落としにトライしてみよう Part 2
■ コブの衝撃に強いポジション Part 1
■ コブの衝撃に強いポジション Part 2
■ 腕の構え
■ コブで動きを止めない滑り Part1
■ コブで動きを止めない滑り Part2
■ ストックワークと腕の動き
■ コブに乗り上げていくところの脚の動き
■ コブを片足で滑ってみる
■ 重心とスキーの回転
■ パウダーとコブの共通点 Part 1
■ パウダーとコブの共通点 Part 2
■ スキーのたわみでコブから受ける衝撃をやわらげる
■ 負の連鎖 Part 1
■ 負の連鎖 Part 2
■ 負の連鎖 Part 3
■ 負の連鎖 Part 4
■ テールジャンプ Part 1
■ テールジャンプ Part 2
■ テールジャンプ Part 3
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