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コブやモーグルについて思ったことをダラダラとつづっています。
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さて、今回の話題はけっこうシリアスです。

自分の現実といやでも向き合わなくてはならない、スキーの動画(ムービー)撮影についての闇を深くえぐってみたいと思います。



◆動画を撮ってもらった、あるスキーヤーの悲劇

彼は楽しいスキーから帰ってきました。
今日はいつものように1人ではなく、ひさびさに複数の人といっしょにスキーしたので、滑っているところの動画を撮ってもらっちゃいました。

「さーて。ムービーちゃんと撮れてるかなぁ~♪」

(パソコンに向かって動画ファイルをダブルクリック)

(ワクワク♪)

「あれ!? これオレじゃないじゃん。 なんでこんな下手な人が写ってるんだ? あのヤロー、まちがって他のスキーヤーを撮りやがったな!」

「ん? でもよく見ると、この下手な人、オレと同じスキーウエアだねぇ」

「それに、スキーとゴーグルまで同じだねぇ。偶然だねぇ。」




(不可解なまま約3分経過…)



「この下手な人って、、、、、、もしかしてオレ? やっぱりオレか?
オレだよね。」


「ガーン!!」 (ショック!x10)

「アチャー、これは困った!!

「今日、下手なあいつにスキーの滑り方について偉そうに上から目線で
講釈たれちまったよ!!」


(部屋の中を、おりの中のクマのようにウロウロと歩き回る)

「あ、そうだ、オレ、「モーグルな生活」なんていうブログなんかつくっちゃって、 そんでもって「コブの滑り方」なんて書いちゃってたよ! ヤベーな、どうしよう。。。身の程知らずとはこのことかぁ~。 あー、恥ずかしくって明日から外歩けないな…。」
(注:プライバシー保護のため、音声は変更しています)





◆テクノロジーの進歩による功罪

近年、家電業界の熾烈な競争と努力により、2万円以下で十分な機能のビデオカメラを買えるようになりました。
また、デジカメにもあたりまえのように動画撮影機能がついています。

このようなテクノロジーの進歩と価格低下は、大多数の一般消費者には多大な恩恵をもたらしたのですが、上記の彼のような一部の「かんちがい人間」にとっては、現実を突きつけられる悲劇と葛藤の闇を生みだしてしまったのもまた事実であります。


◆スキー動画を撮るべきだったのか?

上記の彼のような「かんちがい人間」は、
「自分はけっこうスキーが上手い」と思いこんだまま
「本当はヘタッピだった」という現実を知らないほうが、
その後も幸せな人生をおくることができたのかもしれません。

では、スキーの動画を撮ってもらわなかった方がよかったのでしょうか?

痛みは伴いますが、それでもスキーの動画撮影はした方が良いと私は考えます。

上達していく過程には必ず痛みが伴います。
コブで転んだ時の身体的痛み、お金がかかるスポーツなのでお財布が痛む金銭的痛み。

それに、「こうなりたい」「こうあるべきだ」という目標や理想とかけはなれた 「今のなさけない自分」を受け入れたくないけど受け入れるしかない心理的な痛み。


スキーに限らず、他の多くのことにも共通することですが、上達していく過程には必ず「理想と現実」の間にギャップがあります。

「こんなにながいことやっているのに、どうして上達しないんだろう?」
「これだけ努力したんだから、もっと上達してもいいはずじゃないか?」

そのギャップを埋めていくには、ありきたりになりますが、毎日小さな半歩でも前に進んでいくことを続けていくしかないのかもしれません。

短期間で急速に上達するという非現実的な夢を期待するのではなく、そんな毎日のほんの少しずつの進歩を喜べるようになりたいと思います。

そうすれば、今の現実を素直に受け入れることができるようになるのではないでしょうか。


◆動画を味方にする

私の場合は、自分のスキーの動画を見てショックを受けたのは最初の1回目だけで、2回目以降はわりと落ち着いて動画を見ることができました。

冷静になって動画をくりかえし見てみると、自分の欠点が見えてきます。
意識してやっていたことが全然できていないのがわかったり、滑っている本人にはわからない変なクセを発見したりします。

その悪いところを修正していって、次にスキーに行った時にまた動画を撮ってもらい、欠点が修正できているかを確認します。

この、修正→撮影→修正→撮影→修正のサイクルができあがれば、
以前は「見るのも嫌だ」「PCから削除したい」と思っていた動画が、上達には欠かせないツールになっていることに気づきます。








重い話になってしまったので、ここからはいつものように、いいかげんで軽い話題にしていこうと思います。

◆液晶モニターの反射

スキー場では雪の上という極端に明るい状況下での撮影になるので、カメラの液晶モニターに撮る方向とは反対側の背景が反射して映り込み、モニターが非常に見難くなってしまいます。
特に晴れの日は、液晶モニターがほとんど見えないことがあります。

解決法としてはDIYで液晶モニターのフードをつくっちゃうのも手かもしれません。
ネットで調べたらこんなのがありました。


◆手ぶれ

スキーの動画撮影は、動いているスキーヤーを望遠で撮ることになるので、 手ぶれが起きやすいです。
手ぶれが激しい動画は、ずっと見ていると乗り物酔いのように気持ち悪くなってしまいます。

レキのトレッキングポールで、グリップの上にカメラを固定するフォトグリップ(http://www.caravan-web.com/import/leki_trek/tech.html)というものがあります。
これで、トレッキングポールをカメラの一脚として使うことができ、手ぶれを防止できます。

このフォトグリップ、ぜひスキー用ポールにもほしい機能です。


◆動画撮影サービスがあったらいいな

複数の人でスキーに行った場合は、同行者に動画を撮ってもらえば良いですが、1人でスキーに行った場合はそうはいきません。

スキー場であったらいいなと思うサービスは、
スキー場で動画撮影をしてくれるコースがあり、スキー場のスタッフが撮影します。
その動画データをスキー場のホームページで閲覧可能にし、動画データがほしい人はホームページからダウンロードして購入できるようにします。

同一PCから閲覧できる制限を3回くらいにシステムを設定したり、または2日くらいでホームページにアップした動画は削除するようにすれば、動画を購入するお客さんはけっこういるのではないかと思います。

ホームページで閲覧可能な動画は、お客さんが本人かどうかを確認できるくらいの小さ目の大きさで表示すれば、「ホームページで閲覧している動画をパソコンの前で撮影して、動画は購入しない」というふとどきなお客さんは少ないのではないかと思います。

おわり


◆目次はこちら















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目次
INDEX

下の各項目からもご覧いただけます
コブの滑り方
■ 脚は少し曲げておく
■ 目線は重要
■ かかと加重を重視
■ スタンスと前後差
■ 基礎スキーヤーがモーグル的に滑るには
■ 吸収動作を長くキープ
■ モーグルのストックワーク (1)
■ モーグルのストックワーク (2)
■ モーグルのストックワーク (3)
■ スイッチバック
■ 背筋を伸ばす
■ 秘技!! スライド&ジャンプ
■ 吸収動作が必要なわけ
■ 吸収動作によるスピードアップ
■ 1つの動作で吸収と先落としをする
■ 吸収はヒザを意識する
■ 吸収動作による前後のバランスの調整
■ 吸収を行わない滑り方
■ 肩の逆ローテーション
■ ダブルストック
■ 縦の溝コブで減速
■ コブの溝でスキーをたわませる
■スキーの先落としと関節の動き
■吸収と伸ばしのタイミング
■ 足首の角度とポジションの関係
■ 左右非対称のコブとスライド
■ レベルによるストックワークの違い
■ スキーの先落しの角度とスピードコントロール
■ 静かなストックワーク
■ ボール状の凹みを通るライン
■ 外側の肩を下げる動きについて
■ スキーの縦の動きと練習について
■ コブ初心者 (1) どこを通る?
■ コブ初心者 (2) フォールライン方向にずらす
■ コブ初心者 (3) 上体をフォールライン方向にキープ
■ コブ初心者 (4) 脚のかまえ
■ コブ初心者 (5) それではコブを滑ってみよう・前編
■ コブ初心者 (6) それではコブを滑ってみよう・後編
■ コブ初心者 (7) スキー板と練習するコブ斜面
■ 春の巨大コブを省エネで滑る方法
■ 滑り方によって変化する谷回りと山回り
■ コブ中級者への道 (1) プロペラと逆ひねり
■ コブでおじぎを防ぐには
■ コブ中級者への道 (2) スライドする方向を変える
■ コブ中級者への道 (3) コブでスキーが開いちゃう
■ 上体を前に移動させる
■ コブ頂点のポジション
■ 基本ポジション
■ コブの滑り方で変わる前傾角度
■ 腰と下っ腹の意識
■ 先落としにトライしてみよう Part 1
■ 先落としにトライしてみよう Part 2
■ コブの衝撃に強いポジション Part 1
■ コブの衝撃に強いポジション Part 2
■ 腕の構え
■ コブで動きを止めない滑り Part1
■ コブで動きを止めない滑り Part2
■ ストックワークと腕の動き
■ コブに乗り上げていくところの脚の動き
■ コブを片足で滑ってみる
■ 重心とスキーの回転
■ パウダーとコブの共通点 Part 1
■ パウダーとコブの共通点 Part 2
■ スキーのたわみでコブから受ける衝撃をやわらげる
■ 負の連鎖 Part 1
■ 負の連鎖 Part 2
■ 負の連鎖 Part 3
■ 負の連鎖 Part 4
■ テールジャンプ Part 1
■ テールジャンプ Part 2
■ テールジャンプ Part 3
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